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今回は、高等工科学校の生徒が卒業後、3等陸曹になるまでの過程を紹介していきます!
主な流れ
主な流れをまとめると、上の画像のようになります!
今回は卒業後から順を追って紹介していきます!
陸曹教育隊
卒業前の遅くとも2月には配属先の方面隊が決まり、4月1日からは各方面隊の陸曹教育隊(陸教)というところへ配属され、約3ヵ月の間3等陸曹になるための教育訓練を受けることになります。
また、4月1日からは晴れて「陸士長」の階級が与えられ、正式な自衛官として採用されることになります。
陸曹教育隊自体は、陸曹候補生の試験を乗り越えた一般部隊の人も来るのですが、生徒の場合はその一般部隊出身の人たちとは全く別の「生徒過程」として編成されています。
陸曹教育隊は全国5個方面隊に1つずつ存在し、1曹教や3曹教などと略されてよく呼ばれます。各陸曹教育隊は一応どこも同水準の教育をしているはずですが、教官や班長の厳しさはそれぞれです(笑)
3曹教(東部方面隊:関東地方)はよく緩い陸教と呼ばれて、「仏の3曹教」などと呼ばれています(笑)
逆に厳しいのが2曹教(東北方面隊:東北地方)で、「鬼の2曹教」などと呼ばれています。
正直、たった3ヵ月の教育なので、楽な陸教を選ぶのではなく、自分の住みたい地域、なりたい職種や行きたい部隊を第1優先に進路希望は出してくださいね!
陸曹教育隊について詳しく知りたい方は、下記記事もご覧ください!
部隊配属
きつくて辛い、でも楽しかった陸教が終わると、いよいよ部隊配属されます。
配属される部隊は陸教終了の数週間前には伝えられ、最終日に部隊の人が迎えに来てくれます。
この日はとても緊張しましたね^^;
初めて会う人に迎えに来てもらい、見知らぬ駐屯地へ向かう…。
不安と期待、様々な感情を胸に色んなことを考えながら窓の景色を見たり、迎えに来た人と雑談をした道中でした。
部隊配属されると言いましたが、正確には配属予定の部隊(中隊等)の上級部隊へ付配置となり、仮採用的な感覚でしょうか。実際の居場所は配属される中隊になります。
部隊に来てからは、営内規則について教えられたり、部隊の扱う装備品の概要なんかを教えてくれると思います。部隊によってまちまちだとは思いますが、大抵は入校でいなくなる間の教育を考えてくれていると思います。
(生徒出身者が少ない又はいない部隊では、放置プレーすることもあるとか…。)
気になる外出なんかも、慣れてきたら出来ると思いますが、部隊の規則や躾によって異なるので、最悪入校までの間外出できない場合もあります。
(なんと理不尽な…)
基礎電子過程入校
部隊配属後、早い人は2週間とか、遅い人で1~2ヵ月後くらいに基礎電子過程へ入校するため、通信学校(久里浜駐屯地:横須賀市)へ行くことになります。
なお、職種と特技(自衛隊内の業務資格)によっては、基礎電子過程が後述する職種学校の後になったり、もしくは無い場合があります。教育期間も1~2ヵ月の人がほとんどですが、特技によってはそれ以上の場合もあります。
基礎電子過程では、高等工科学校の専門教育で習っていたような、電気・機械のより専門的なことを学びます。ま、正直内容はほぼ一緒なので、ただの復習というか職種学校へ向けた準備運動に近いと思います。
もちろん、学科試験もあり、あまりにも成績が悪い場合などは部隊へ連絡が行きます(笑)
基礎電子では、卒業後全国へばらばらになった同期と久々に再会した上に、外出も基本的に毎週OKなので思い出がたくさんできると思います。
但し、基礎電子過程も生徒は「生徒隊」というものに所属し、普通外出が原則となります。
職種学校入校
基礎電子過程が終了すると、そのまま入校予定の職種学校へ行くパターンと、一旦部隊に戻ってから入校するパターンの2パターンあります。これは入校日のタイミング次第なのでどうしようもないです。
職種学校は関東周辺にあり、各職種ごと設置されており、自分の特技についての専門教育を受けます。
例えば武器科の装軌車整備の人であれば、戦車の構造や分解の仕方、整備の仕方などを、レーダー整備であれば電波の理論からレーダーの分解、整備の仕方までを学ぶことになります。
この先の自分が稼ぐための技術を学び、部隊に戻ったらすぐ現場が待っているので、ここでは真面目に勉強して、少しでも知識を付けておかないと後々大変だと思いますよ(笑)
もちろん、学科や実技の試験があり、成績によって外出や特外(外泊)の許可なんかも決まったりするんで、割とみんな頑張ると思います^^
3等陸曹へ任官
大体の職種学校は3月下旬くらいには教育が終了し、そのまま部隊へ帰り、4月1日付で晴れて3等陸曹へ任官することになります。
職種学校や教育課程によっては、4月以降も教育がある場合がありますが、3曹へは4月1日付でなるので、安心してください(笑)
3曹になる日は所属部隊長(中隊長)から辞令を渡されるので、前日はアイロンがけに靴磨き、準備は色々とあります。
また、階級が変わるので、階級章の迷彩服への縫い付けなんかの作業もしなくてはいけません…。売店のクリーニング店でお金を払ってやっちゃってもいいですが(笑)
ちなみに、僕が先輩から、「1着は早く昇任できますようにと願掛けの意味合いで自分で縫うといいよ」と言われました^^
そして、この日から技術陸曹としての自衛官生活がスタートし、生徒としての教育課程は修了したことになります。
長かったけど短かった3年間、そして陸教と基礎電子・職種学校…。様々な思いが巡ると思います。
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございます。
高等工科学校を卒業してからの1年間は教育ばっかりで、かなり忙しくて移動も多くあっという間に過ぎてしまうと思います。
僕もこの記事を書きながらいろいろ思い出していましたが、なかなか濃密な日々だったなと少し思い出に浸ってしまいました(笑)
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