高等工科学校~キツかった事10選~

高等工科学校
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お久しぶりです。
しばらく記事を書いていませんでしたが、近ごろ自衛隊を取り扱う番組が立て続けに放送されていたことと、記事のリクエストが来ていたため、また書いていこうと思います。

今回は、僕が在学中に感じた、キツかった事を10個取り上げていきます。
学年が上がるごとに、というか、2年生以降はキツくするのも楽にするのも自分次第的なところもあるので、大体1年生のころに感じたことかなと思っています。
あくまで、僕が感じた、僕の体験を基に書いているので、その辺はご了承ください。

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1つ目:親元から離れるということ

これから入校する方や、まだご実家で親と暮らしている方は「これが1つ目かよ!」って思うかもしれませんが、離れてから気付く、親のありがたさに僕は気づかされました。

僕も着校の前日に家を出た時は、正直、微塵もありがたさや寂しさなどは感じず、だこれからの新しい、自衛隊の世界への期待に胸を膨らませていました

しかし、着校してから自分を取り囲む周りの環境はこれまでと180度、いや、540度は変わると思います(笑)
初めて来る場所に、初めて顔を合わせる区隊職員、そしてこれから苦楽を共にする同期たち。
そして、これまで毎日一緒に居るのが「当たり前」だった親、家族の姿はそこにはありません。

周りの同期たちはそんな素振り見せないので、自分がこんなに弱いのかなとも思いましたが、実際はみんなそれを外に出さないだけで、思っていること、感じていることは大体一緒です。

離れてみて初めて、ホームシックという言葉の意味を体感した、そんな記憶で入校当初はいっぱいです。

2つ目:先輩や区隊職員からの洗礼

洗礼というと大袈裟かもしれませんが、ここでは主に模範生徒(着校から約半年間同居し、生活に関して指導する3年生)と区隊職員についてお話します。

先輩(模範生徒)

入校式までの期間中は優しく、右も左もわからない状態で自衛隊、高等工科学校での生活ルールを色々と教えてくれる存在です。もちろん、教えるだけではなく、規律違反などに対しては指導し、正す役割があります。

しかし、入校式が終わり、正式に1年生が高等工科学校の生徒になってからは、指導のレベルが上がります…。
授業や部活の時間以外はほぼ常にいるので、威圧感が半端ないです。

規則で明確に、模範生徒が指導の名目で腕立て伏せをさせるなどの行為(俗に言う、「シメ」です)を禁じてはいますが、僕が在学中は暗黙的に認められていました
具体的には、僕が悪いには悪いのですが、消灯後にベッドから物を落とし、懐中電灯で探していたのを発見され、延々と腕立てをさせられました。
腕を組みながら「ケツ上がってきてるぞ~」とか言われるので、ムカつきますね(笑)

なお、僕が3年生の時はこのような指導が問題となり、模範に就いていた同期が減給・停学処分を受けるなどされていました。現在は厳罰化されていると考えると、よほどなことがない限り理不尽な指導はないものと考えています
(正直、最近入ってくる子たちがすぐ職員に報告し、その職員もバカ正直に上司に報告するから表面化したのだと思っています)

区隊職員

模範生徒が父親だとすれば、区隊職員は母のような存在でしょうか。
(各家庭による(笑))

入校式以降から厳しくなるというのは同じですが、考えてみれば当たり前ですよね?
正式に自衛隊員になり、特別職国家公務員になったわけで、区隊職員はその生徒を育てるのがお仕事ですから。

入校式後から何が変わるかというと、入校式までの間はうるさく言われなかったベッドメイクや、部屋の整理整頓、区隊の区域の清掃などについて、細かく指導されるようになります。

シメなどの指導に関しては、僕が在学中はありましたが、区隊全体に対して等ですし、指導する職員も一緒に腕立てなどするので、理不尽ではなかったです。
指導者が一緒にやるのも含めて、指導として行うのは表向きは禁止されていましたが、実際には「体力錬成」という名目でおこなわれることが多かったです。

3つ目:連帯責任

2つ目で書いた模範や区隊職員からの指導ですが、多くの場合個別というよりかは連帯責任になります。

区隊の同期の中で誰かが規律違反した場合、関係ない人間もそれを止めなかった、規律違反を犯す環境を作ってしまった等の理由で全員ペナルティを受けます

連帯責任で嫌なことは、次の二つしかないと思います。
① 自分のせいで他の同期に迷惑をかけてしまう
② 自分は悪いことしていないのに、罰を受けてしまう

大体の人は、上記をよーくわかっているのですが、「自分はバレない」、「バレなきゃいい」そんな感じで規律を犯し、バレます(笑)

もちろん、バレずにうまくやれる人もいるので、自分がバレる人間=要領が悪いと思っているのであれば、全体の利益のために大人しくするべきです(笑)

4つ目:台風

台風と聞くと、自然災害を連想すると思いますが、高等工科学校や自衛隊の教育隊では、室内でも台風が発生します(*´Д`)

具体的には、起床後の毛布の畳み方が悪かったや、ロッカーの整頓が統制されていない等の理由により、区隊職員など(模範もごく稀に)がそれらをぐちゃぐちゃにすることを指します(笑)

文字通りぐちゃぐちゃにされるので、ロッカーの中身が床にバラまかれていて、少ない昼休み時間などにしっかり直したりする作業が発生します。

あまりに整頓などが悪い場合、二段ベッドがバラバラになって、居室のドアが開かないこともあるので、ご注意ください(笑)

僕の時は、1年生の時に居室のドアが開かなくて、何人かでドアを押して無理やり入ったことがありました…。その時はロッカーも倒れまくってましたね(# ゚Д゚)
逆にここまでするのは大変だったと思います

5つ目:伝令業務

伝令は本来の意味で言えば、前線の指揮官と司令部などの間を行き来して用件などを伝える業務を行う者を指しますが、高等工科学校では主に区隊職員専属のパシリです(笑)

区隊長と班長一人一人に伝令が充てられ、主に担当の区隊職員の靴磨きですね。
大抵の人は靴磨きだけで済むとは思いますが、雑談相手になったり、自販機でジュース買ってきてと言われたり…。
まあ、パシリです(笑)

ただ、担当の区隊職員と話す機会が増えるため、ゴマすりには最適なポジションと言えるでしょう。
(実際、その班長が気に入った生徒を指名する場合も存在します)

僕は1年生の時に、完全にゴマを擦る目的で区隊職員内で影響力のある班長の伝令をしていた時期がありました(笑)
おかげさまで、1年生の時の区隊職員からの評価はかなりよかったです^^
(露骨にゴマを擦ると、同期から嫌われるので、うまくやってください)

6つ目:部活

高等工科学校では、特定クラブ又は運動部への所属は必須であり強制で、部活動はかなり重要視されています。

ですので、自分が好きなもの、やっていてストレスを発散できるような付き合い方を部活動とできれば問題ないですが、自分に合わない、ストレスを感じるような部活動へ入ってしまうと、学校生活が楽しいものにならないと思います。

僕は在学中に1度だけ最初に入部した部活が合わなくて転部しています(笑)

1年生の時にラグビー部、2年生に進級するタイミングで当時文化クラブだった和太鼓部が、特定クラブに昇格したのでそこへ転部しました。

ラグビー自体はそこまで嫌いではなかったのですが、とにかく部活に時間を奪われることが多く、週休0~1日って感覚でした(# ゚Д゚)
特に1年生の時間のないとき、抑圧されストレスが溜まっている状態で自分の時間が取れないのは、耐えられなかったですね(笑)

高等工科学校の部活動については、下記記事で詳しく紹介していますので、是非ご覧ください!

7つ目:時間管理

高等工科学校は自衛隊の組織ですので、時間管理にはうるさいです(当たり前ですが)。

生活にも慣れ、余裕のある2、3年生については問題ないとは思いますが、1年生の頃は大変でした。

まず、最初のころは区隊行動で、区隊約30名で食事や入浴、売店へ行くのも常に一緒に行動します。
区隊行動をしていると、遅くまでやる部活の同期も待たなくてはならず、食事・入浴の時間が後ろ倒しになります。

もちろん、待っている間にベッドメイクをしたり、靴を磨いたりすればいいですが、当の遅い部活の生徒は大変です…。
ベッドメイクは、手の空いている同期やベッドバディ(二段ベッドの上下の組み合わせのこと)などがやってくれるのですが、他のことは残るので、自主管理時間等の自由時間は減っていくと思います。

高等工科学校での1日のスケジュールに関しては、下記の記事で紹介していますので、是非ご覧ください!

8つ目:娯楽の少なさ

娯楽の少なさに関しても、メインは1年生でしたね。

入校したての頃は、帯も持てない、携帯ゲーム機、音楽プレイヤー、漫画、単行本…あらゆる娯楽に属する者の所持に制限があります

漫画や単行本については、比較的早い段階(4月中に解禁されることも!)で持つことができると思います。
携帯については規則上2年生からなのでしょうがないとして、そのほかの音楽プレイヤーやゲーム機に関しては、だいたいどの区隊も早くて入校後半年以降でないと許可を出していなかったです。

ですので、それらの機器を申請できるようになるまではひたすら漫画や本を読んだり、外出してネットカフェ行ったりしてました(笑)

9つ目:夏の暑さと虫

え、そんなこと?って思うかもしれませんが、結構きつかったです。
僕の地元は夏に40度超えるような場所ですが、高等工科学校の暑さは気持ちの悪い暑さです。

海に面している場所に所在しているため、とにかく蒸し暑く、床が結露して滑るくらい湿度が高かったです(笑)

エアコンなどの空調は、一応完備されていますが、集中管理されているタイプで、夜間は基本的に作動しません。寝るときは窓を開けて、区隊で一括購入もしくはもともと備品として持っている扇風機で暑さをしのぎます。
(扇風機は工場などで使われる、オレンジの羽根が特徴の巨大な奴です)

そして、真夏ではないですが、6~7月ごろの初夏には羽アリなどが大量発生して、居室の中は虫だらけ…><;
しかも、蛍光灯がベッドの真上にあると、蛍光灯で弱って落ちてきた羽アリがベッドの上でもがいて…

10個目:体力検定

最後は、体力検定です。

体力検定については、陸上自衛官が最低年1回受ける検定で、高等工科学校の生徒についても、同様です。
但し、成長速度のはやい年代ということもあるため、検定の他に年3回ほど体力測定が行われます。

で、体力検定で何がキツいかというと、不合格だった場合です。

体力検定に不合格だったものは「低体力者」と区分され、区隊職員から特別な練習メニューを与えられるなどして、不合格だった種目の合格を強制的に促されます。
また、周りの同期、特に意識高い系や調子乗っている奴からは、攻撃対象としてとらえられます(笑)

僕も、今は検定種目からなくなりましたが、ソフトボール投げが不合格でした…。
ですが、親身に技術的なことを教えてくださる班長に出会い、フォームを矯正され、晴れて合格者となることができました^^

おわりに

今回は、高等工科学校でキツかった事10選と題し、10個の僕がキツかったと感じたことを記事にしました。
正直な感想として、7年も前のことなので記憶が曖昧になっては来ていますが、キツかった学校生活であることは確かに覚えています。

多感な時期に、青春ち自由を捨てて、自衛隊という組織の中で育つ。

人生を大きく左右することになるので、入校を検討している方の判断材料になれば、幸いです。

もっと、「○○はどうなの?」って感じで、ピンポイントで知りたい事などあれば、教えてください!
お教えできる範囲で記事化します!

コメント

  1. 今年陸上自衛隊高等工科学校を受験するのですが
    受験勉強やどんな勉強をしていたか教えて欲しいです

  2. 田中 より:

    高工校での
    補導とは一体どう言う処分なのでしょうか?教えて頂ければ幸いです。

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